お大師様のことば(八十五)
大正大学名誉教授・種智院大学客員教授
東京成就院長老
福田 亮成
警察庁の発表によりますと、一月十八日現在、東日本大震災によって亡くなられた方は、一万五八九四人、行方不明者は二五六三人に上るといっております。さらに、岩手・宮城・福島三県で、プレハブ仮設住宅での「孤独死」は、ここ五年で一九〇人を数えるまでに増加し、さらに増えていく状態にあるといわれております。因みに、阪神・淡路大震災(一九九五年)では、プレハブ仮設が使われた五年間に「孤独死」した人は、二三三人に上るものであったということです。実に、東日本大震災についての新たな事態が展開してきた深刻な問題であるということができましょう。
このような多くの不慮の死を、私達は、あるいは社会はどのように受け容れてゆけばよいのでしょうか。
かかげました言葉は、「
六大新報 第四三九六号 掲載